「想像」と「創造」の違い！使い分けのコツ

「想像」と「創造」の違い・使い分けのコツ

「想像」と「創造」は、どちらもソウゾウと読む同音異義語です。

「想像」は「実際に経験していないことを、こういうものだろうと頭の中で考えること」、「創造」は「新しいものを作り出すこと」という違いがあります。

「想像」は、「頭や心の中でものごとを思い描く」ということや「こうではないかと頭の中で考える」という意味を表します。

“想”という漢字には「思い巡らす」、“像”には「かたち」「様子」という意味があることから、「想像」には「実際に見たり聞いたりしたことのないものについて、頭の中で考えたり、思い巡らす」という意味が成り立ちます。

一方、「創造」は、「自分の考えで新しいものを作り出す」「これまでになかったものを作る」という意味を表します。

“創”には「はじめる」、“造”には「生みだす」という意味があることから、「創造」には「人の真似ではなく、最初に自分で新しいものを作り出す」という意味になります。

「想像」は“考える”という意味が強く、「創造」は“つくる”という意味が強いんやな〜

「想像」の意味・使用例

「想像」の意味

「想像」は、「実際には経験していないことを、頭の中で思い浮かべること」に加えて、「すでに知っている事実をもとに推しはかる」という意味もあります。

「想像」の類義語には「空想」や「夢想」「妄想」などがあります。

「想像」の基本例

•  「結婚生活を想像する」
•  「想像もつかない」
•  「想像を絶する」

「想像」の例文

•  魔法が使える世界を想像する。
•  彼がどれだけ頑張ったか、想像もつかない。
•  技術の進歩は、想像を絶するスピードで進んでいる。

「想像」の文献例

• ・・・さかも意中を明かしていない。　幸村から看て、父・昌幸の意中がどのあたりに在るか想像はつくが、それを口にのぼせることがためらわれた。　三成から、何もいってよこさぬか・・・池波　正太郎(著)「真田太平記」
• ・・・ているのだと、そのことはデュマも気づいた。が、うわごとのような言葉の意味は、まだ想像もつかなかった・・・佐藤　賢一(著)「別册文藝春秋」
• ・・・がけず声をきいたことで、安芸は急に抄子の夫を身近なものに感じた。いままで呆んやり想像の世界にあったものが、突然、生ま生ましさをともなって迫ってきた。　それにしても・・・渡辺　淳一(著)「うたかた」

「創造」の意味・使用例

「創造」の意味

「創造」は、「今まで存在しなかったものを作り上げること」という意味で使われることが多いですが、「神が宇宙をつくること」という意味もあります。「神が宇宙をつくること」は「天地を創造する」という風な使い方をします。

「創造」するものの対象は物理的な“もの”に限りません。アイデアや技術なども含まれます。

「創造」の基本例

•  「価値を創造する」
•  「創造的な思考」
•  「アイデアを創造する」

「創造」の例文

• あの会社は新しい価値を創造し続け、目覚ましい発展を遂げた。
• 創造的な思考には、既存のルールにとらわれない発想が重要だ。
• 彼は革新的なアイデアを創造することが得意だ。

「創造」の文献例

• ・・・（スポーツが文化ではないなら、あらゆる文化の領域も文化ではないことになる）、その創造者は間違いなく競技者である。だから、私は、競技者として、バスケットボールという文・・・成田　好三(著)「球場に数秒間の沈黙を」
• ・・・ある。しかし、人間は慣れ親しんだ文明や与えられた自然世界の枠を超えて新しい文化を創造し、その所産を保全していくことによって、特定の時代人や文明人になる。制作行為によ・・・藤本　隆志(著)「哲学入門」
• ・・・んで地上にやってきた魂なのだ。私たち人間もまた、転落した存在なのである。３　天地創造の六日間　はじめに神は天と地とを創造された。地は形なく、むなしく、やみが淵のおも・・・W・H・チャーチ(著)/ 石原　佳代子(訳)「魂の進化」

記事の参考文献