「概念」と「観念」の違い！使い分けのコツ

「概念」と「観念」の違い・使い分けのコツ

「概念」と「観念」は類義語ですが、その意味に違いはあるのでしょうか。

「概念」は「そのものの大体の特徴」、「観念」は「あるものに対する個人の考えや意識」という意味の違いがあります。

「概念」は「そのものの大体の意味、特徴」という意味です。

「概念」はそのものの大まかな特徴や意味を、言語化したものです。客観的なもので、あるものに対して皆が認識する大まかな共通のものになります。

一方、「観念」は「そのものに対して個人が感じる考えや思い、意味」という意味です。

「観念」は客観的なものではなく、個人が主観的にそのものを見たり聞いたりして感じる意識や意味です。同じものに対しても、その人のこれまでの経験や性格などによって「観念」は違うものになります。

「概念」は「一般的な共通のイメージ」、「観念」は「個々の別々のイメージ」やな～。

「概念」は「そのものの大まかな意味や特徴」という意味です。あるものに対して、世間的に皆が持つ共通のイメージになります。

また、「概念」はものの本質を捉える考え方です。そのものの共通の特徴を取り上げて言語によって表したものです。

「概念」の類義語に「意味」「内容」「全体像」などがあります。

・・・紐解くとき、ベルグソンをはじめとするフランスの哲学者たちがこの概念をめぐって、とりわけその接頭辞ｒｅ‐をめぐって提示した多岐にわたる解釈が紹介され・・・Jean-Luc Nancy(著)/ 西山　達也(訳)「訪問」
・・・光、レジャーとしてとらえられてきたが、これを目的地へ至る過程を楽しむ旅へ、その概念を変え国内旅行の活性化を図るというのが関係者の弁である。　国鉄の意図は、ヘルマン・・・森村　誠一(著)「銀河鉄道殺人事件」
・・・あっては、コピーに対立し、コピーを単なるうわべとなす実質としてのオリジナルという概念が、そもそも空虚なものなのだ。そのことを、フランクリン一流の無頓着さで逆説的に語・・・原　章二(著)「<類似>の哲学」

「観念」は「そのものに対して、個人が感じる主観的な思いや意味」という意味です。個人の経験や考え方によってものの捉え方は違います。そのため、同じものに対しても、個人の「観念」は違うものになります。

また、「観念」には「物事を諦めること。覚悟すること」という意味もあります。

「観念」の類義語に「イメージ」「心象」「考え」などがあります。

・・・護神になっているのも、河童と猿猴との縁であって、「悪に強きは善にも強く」式の観念の相互転化に基づくのである。　いつかテレビで、猿好きの青年が街のなかの一室で、近・・・戸井田　道三(著)「狂言」
・・・もある家に夫婦だけで住んでいることもあります。　日本では、空間と時間に関する観念が、特にアメリカとは違います。まあ、空間感覚の違いは仕方がない。土地が狭い日本で・・・浜田　宏一(著)「進むべき道」
・・・うとした。サーライトは、父カータリオン以上に、身辺に人を置かない。だが、ドラクの観念からすれば公子ともあろう者が手ずから扉を開けるようなことはあってはならないのだ。・・・友野　詳(著)「ルナル・サーガ」