「重症」と「重体」の違い！使い分けのコツ

「重症」と「重体」の違い・使い分けのコツ

「重症」と「重体」は類義語ですが、その意味に違いはあるのでしょうか。

「重症」は「重い症状や病気であること」、「重体」は「けがや病気などの状態が悪く、命の危険があること」という意味の違いがあります。

「重症」の‟重”は「程度がはなはだしい・ひどいこと」、‟症”は「病気の特徴や状態のこと」という意味があります。合わせると「病気の状態がはなはだしくひどいこと」という意味になります。

一方、「重体」は「けがや病気などの状態が非常に悪く、命の危険があること」という意味です。

「重体」の‟体”は「人間の全身。肉体的な健康」という意味があり、‟重”と合わせると「全身や肉体的な健康がひどい状態」すなわち「全身・健康が危険なほどひどい状態」という意味になります。

なお、「重症」の‟症”が「病気」で、重傷の‟傷”が「傷」として使われるため、「重症」はケガでは使わないと誤解されることもありますが、「重症」は病気だけではなくケガの場合も使います。

「重症」と「重体」は「命の危険がある状態かどうか」で使い分けるんやで～。

「重症」は「重い症状や病気であること」という意味です。病気やケガなどで、その症状がおもい様子です。病気やケガなどは大変な様子ですが、生命の危険までには及ばない状態を指します。

また、「重症」には「（趣味などの）程度がいき過ぎていること」という比喩表現的な意味もあります。

「重症」の対義語は「軽症」になります。

・・・神病的な重症の患者たちを分析していた先進的な時代だったので、ウィニコットは重症の精神病理の精神分析にも携わっている。その中で独創的な理論が多く登場する。ちなみ・・・妙木　浩之(著)「精神医学の名著50」
・・・われてしかたがありません。もう少し、そっとしておいたらと思うのです。　ある日、重症の患者がみまかり、その帰り道に見た赤い月には、熱砂の嵐が吹き荒れていましたが、私・・・西　満正(著)「がんは死の宣告ではない」
・・・たとえば、ケトン性低血糖症は食物をとらない状態で低血糖をきたし、比較的重症の症状を呈しやすいと思われます。また、内分泌系の病気では、脳下垂体より出るホルモ・・・香坂　隆夫(著)「名医の診察」

「重体」は「けがや病気などの状態が非常に悪く、命にかかわる危険があること」という意味です。病気やケガの負傷の程度がひどいのは「重症」と同じですが、「重体」は更に生命の危険がある状態を指します。

「重体」の類義語に「危篤（きとく）」がありますが、「危篤」の方が回復の見込みが薄いです

・・・ーヨーク市ハーレムで著書『自由への大いなる歩み』に署名中、胸を刺される。一時、重体を伝えられるが回復。１９５９３０歳。２月から３月にかけてインドへ旅行。ガンジーの・・・小西　慶太(著)「白と黒のアメリカ」
・・・だった。ある折、マージャン店で毒が入った魚の薫製を食べた老人が意識不明の重体に陥った。一報を聞いた新庄は十四年前、新聞記者の田口（天宮良）がやはり毒入りの薫・・・高知新聞社(著)「高知新聞」
・・・痛みなどをやわらげ、消失させる、ペインクリニックを扱ったり、さらには意識消失など重体の患者に蘇生術や気道の確保で呼吸を管理するなど、きわめて広い分野の医療を行ってい・・・星野　孝(著)「がんはやっぱりストレスが原因だった」