「事実」と「真実」の違い！使い分けのコツ

「事実」と「真実」の違い・使い分けのコツ

「事実」と「真実」は類義語ですが、その意味に違いはあるのでしょうか。

「事実」は「実際にあったこと。本当のこと」、「真実」は「嘘ではない、本当と思えること」という違いがあります。

「事実」の‟事”は「できごと。事柄」、‟実”は「本当。ありのまま」という意味があります。二つの意味を合わせると「本当にあったこと。実際にある事柄」という意味です。

「事実」は誰から見ても変わらず、一つだけです。

一方、「真実」は「嘘をついたり飾ったりしていない、そのものであると捉えられること」という意味です。その人が主観的に見て偽りが無く本当だと思うことです。

「真実」はその人の捉え方や見方によって異なり、複数ある場合もあります。

「本当のこと」という意味は同じだけど、実際のことか、その人が本当だと思うことかで違うんや。

「事実」は「実際にあったこととして誰もが認めることが出来る事柄、様子」という意味です。その内容は実際にあったことや存在することです。

「事実」は上述のように、誰から見ても揺らぐことがない、一つだけのことです。

「事実」の類義語に「実際」「現実」などがあります。

・・・して欲しかったな」と言い訳や反発が起こるからです。たった今、四人が共通に体験した事実だけで話し合うと、お互いに相手の意見を受け容れることができるのです。実際には、こ・・・山崎　良二(著)「『相互満足』のための説得術」
・・・知ることができよう。ただ確かなのはもはや、逃げて帰る場所すら残されていないという事実なのだ。　「まだ、死にたいのか」　びくり、と体が震えた。自分の意思とは関わりない・・・篠田　真由美(著)「ドラキュラ公」
・・・言ったことはほんとうなんです。出まかせを言ってるんじゃありません、絶対。事実なんです！」　このとき、サルタンの一番えらい大臣が言葉を挟むんです。　「証明する・・・原著者不明/ 飯豊　道男(訳)「世界の民話」

「真実」は「それが偽ったり飾ったりしたところの無い、本当のことだと捉えられる事柄」という意味です。対義語に「虚偽」があります。

また「真実」は仏教用語で「絶対の真理（絶対に変わることのないもの）」という意味もあります。

一つの出来事に対して、その人の立場や考え方によって捉え方は変わります。そのため、「真実」はその人によって変わる場合があり、複数になる場合もあります。

・・・取れる。それが冒頭の揮毫の「感無量」となったのだろうか。第二章　五十五年目の真実五十五年目の真実一　まず、本書が出版物として極めて異例なもの、見方によってはキワ・・・佐久　協(著)「将軍たちの遺墨」
・・・たあなたの寛大さに深く感謝いたします。私はレンといいます。こちらはタギ。私たちは真実を求めて、ここに参りました。いいえ、正直申し上げますと真実を求めるのは彼で、私は・・・榎木　洋子(著)「龍と魔法使い」
・・・いる。だから事実なるものをどんなに多く積み上げてみたところで、それだけではついに真実なるものは捉えられない。　「ファクトは頑固である」という英語の諺をレーニンはひど・・・内村　剛介(著)「生き急ぐ」